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オレゴン州での不動産取引の流れ

アメリカでは不動産に関する法律は各州レベルでの管轄となり、商慣習もそれぞれのエリアで若干違います。オレゴン州では売り手がまず売り手エージェントとリスティング契約を結び、エージェントはMLSというリスティングのデータベースに売り物件情報を入力する事で広く買い手を探すことができます。買い手エージェントはこのリスティング情報をもとに物件案内をします。昨今は売り物件自体は色々なインターネットサイトで見つけることができますが、物件についての詳細情報や気をつけた方が良い点などの知識はそのエリアの事をよく知っているエージェントを通して得ることができます。オレゴン州では通常売り手が買い手エージェントの手数料を支払うため、買い手側はエージェントに支払う手数料は発生しないことがほとんどです。買い手エージェントには手数料が売り手から出ていたとしても買い手の利益を守る義務があります。双方のエージェントは合法な範囲で顧客に対して忠実にそれぞれの利益が守られる様に取引を運びます。


取引は買い手側が書面によるオファーを売り手に提出するところから始まります。オファー内容の一部を拒否した上で新たな提案条件をつけるカウンターオファーがやり取りされ、諸条件が全て合意に達すればエスクローが開設されます。条件としてやり取りされることが多い項目は以下の通りです。

  1. 価格

  2. 売り主が支払うクロージングコストの有無や額

  3. 手付金の額(ポートランドエリアでは1-2%が標準です)

  4. 検査機関(ポートランドエリアでは通常10銀行営業日)

  5. 売主所有の物で売却価格に含ませるもの(冷蔵庫、レンジ、洗濯乾燥機、カーテン等)。家に取り付けられている照明器具や食洗機などは家の一部として考えられているので特記しません。

  6. ホームワランティの有無と支払いについて(ホームワランティ=決済日から一年間暖房などのシステム系につける保険)

  7. クロージング(決済)の月日(ローンをつける場合はプロセスに30日程かかるため合意後30日くらいの場合が多いです)

  8. 引き渡し日、その間の日割り家賃(売却決済後、売主が次に住む家の決済が終わるまでしばらく居住する場合や、引越しのため数日滞在する場合があります。買い手が決済前に入居を希望するという事もあり得ますが、売り手にはリスクが大きいため、稀なケースです。)


エスクローはオレゴン州ではタイトル保険を発行するタイトル保険会社が兼任して行うことが通常ですが、稀に弁護士事務所で開設される取引もあります。エスクローは中立の立場で書類と金銭を預かり、決済日に登記が終了するまで仲立ちの役割をします。決済関連書類は通常タイトル保険会社で公証人の前で決済日前に署名します。売価代金が支払われて譲渡書類(Deed)が郡に記録されること(Recording)で登記が終了し、取引は完了します。




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